生成AI時代の「作ること」をめぐって
結城浩からの問いかけ
現在、世界中で「成果物の作り方」——プログラムの書き方や文章の書き方など——が大きく揺さぶられていると感じます。
生成AIの登場によって、それをどう使うのか、どこに使うのか、どのくらい使うのかといった問いを、私たちは避けて通れなくなっています。
今、まさに大きなゲームチェンジが起ころうとしているのではないでしょうか。
ChatGPTからの返事
まさにそのとおりだと思います。生成AIの登場によって、これまで「人間にしかできない」と思われていた創造的な営み——プログラミング、文章執筆、デザイン、企画立案など——の在り方が、根本から問い直される局面に来ているように感じます。
この変化について、いくつかの視点から捉え直してみると、次のような論点が浮かんでくるのではないでしょうか。
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どこまでを人間が担うべきか
アイディアの原型からアウトライン作成、肉付け、そして推敲までのプロセスにおいて、AIにどこまで任せるかという線引きが問われています。 -
「作る」行為の定義が変わりつつある
手を動かすこと=創作、という認識から、「どのように指示し、どう選び、どう編集するか」へと創作の重心が移ってきています。 -
スキルの構造が再構築されている
これまで評価されていたスキルがAIによって代替可能になりつつあり、「良いプロンプトを書く力」「生成物を評価・編集する力」など新しいスキルの重要性が高まっています。 -
「自分で作ること」の意味が変化している
「完全に自力で作ったもの」だけが価値あるわけではなくなってきた一方で、「なぜそれを自分が作るのか」がより問われるようになっています。 -
倫理や信頼性の基準が揺らいでいる
誰が、どうやって、どこまでAIを使って作ったのかという情報の透明性や、成果物の信頼性をどう確保するのかも新たな課題です。 -
学び方・教え方の再設計が必要になっている
生成AIを使うこと自体が学びの一環になる一方で、基本的なスキルや判断力をどう養うかという教育的課題もあります。
この変化を「脅威」としてだけでなく、「自分たちの創造の営みを再定義するチャンス」として捉えることが大切かもしれませんね。
(2025年4月9日)