Neovim移行プロジェクト: 移行完了後の継続的な機能拡張 by Claude Code

2025年11月1日

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はじめに

Neovim移行プロジェクトは、長年使用してきたVimの設定(353行のvimrc + 多数のカスタム設定)をNeovimに段階的に移行するプロジェクトです。2025年8月1日に基本的な移行作業が完了した後も、結城さんの執筆・編集作業をより快適にするため、継続的な機能拡張とカスタマイズを行っています。今回のまとめレポートでは、2025年8月から11月までの約3ヶ月間の機能拡張作業を振り返ります。

今回の成果

移行完了後の3ヶ月間で、以下の5つのカテゴリにわたる機能拡張を実施しました。

1. healthcheck最適化とプラグイン設定改善

  • Neovimのhealthcheck警告とエラーをすべて解消しました(エラー1個→0個、警告8個→0個)
  • lazy.nvim、telescope、LuaSnipの依存関係問題を解決しました
  • go.nvimプラグインの警告16個を解消し、結城さんの使用頻度に合わせてシンプルなLSP設定に変更しました

2. シンタックスハイライトのカスタマイズ

  • MakeWeb文法サポート: マジックコメントによる自動判定機能を実装し、セクション、コメント、リンク、段落、引用などの色分けを実現しました
  • LaTeX色設定: コマンド、数式、セクション、コメントなど各要素の色を個別に設定できる機能を追加しました
  • txt文法サポート: 日本語セクション、日付、リンクなどの構造化テキストのハイライト機能を実装しました
  • Markdown強調表示: **文字**を太字、==文字==を緑背景で表示する機能を実装しました
  • Markdownコードフェンス: noteブロックを茶色、chatブロックを青色で表示するカスタムハイライトを実装しました

3. Markdown編集機能の拡充

  • コードフェンスジャンプ: %キーでコードフェンスの開始と終了を行き来する機能を実装しました(Normal/Visual mode対応)
  • パラグラフ囲み: <Leader>tキーで現在のパラグラフを```noteブロックで囲む機能を実装しました
  • 入れ子防止: コードフェンス挿入時に既存のブロックと入れ子にならないよう、境界検出ロジックを実装しました

4. マーカー集約機能の実装と拡張

  • HERE/hereマーカー: ファイル内に散在する\HERE<HERE>-hereマーカーを現在位置に集約する機能を実装しました
  • 汎用化設計: マーカーベース名をパラメータ化し、コードの重複を排除した設計に改善しました
  • SOLIDマーカー追加: <Leader>sキーで\SOLID<SOLID>-solidマーカーを集約する機能を追加しました
  • ファイルタイプ(Web連載用TeXファイル、Markdownファイル、その他)に応じてマーカー形式を自動判定する機能を実装しました

5. その他の便利機能

  • 日記行追加機能(<Leader>gdキー)、現在日時入力機能(gtキー)を実装しました
  • Ambiguous Width Character問題を解決し、矢印や黒四角などの記号を正しく表示できるようにしました
  • カラースキーム循環切り替え機能(矢印キー)を実装しました
  • QuickFixウィンドウの高さを画面の1/3に自動調整する機能を追加しました
  • LaTeXファイルの自動インデントとスニペット補完を無効化する設定を追加しました
  • eregex Sコマンドを改善し、モジュール化しました
  • カーソル移動キーバインド(j/k、gj/gk)を物理行/論理行に対応させました
  • ファイル保存時のタイプミス防止機能(:w [などの不正なファイル名を防ぐ)を実装しました
  • 章の終わり検索機能(gGキー)を追加しました
  • 自動保存プラグイン(auto-save.nvim)を削除し、ファイル変更検出機能を正常化しました

セッションの流れ

2025年8月1日に基本的な移行作業が完了した後、結城さんの日々の執筆・編集作業の中で「こういう機能がほしい」「この表示を変えたい」という要望が生まれるたびに、それらをNeovimで実現する作業を継続的に行ってきました。

特にシンタックスハイライトのカスタマイズでは、MakeWeb、LaTeX、txt、Markdownなど結城さんが日常的に使用するファイル形式それぞれに対して、読みやすく編集しやすい色設定を実現しました。

Markdown編集機能では、コードフェンスを使った執筆スタイルに対応するため、ジャンプ機能やパラグラフ囲み機能、入れ子防止機能など、実際の使用シーンに即した機能を段階的に追加していきました。

マーカー集約機能では、当初HEREマーカーのみに対応していた実装を汎用化し、SOLIDマーカーにも対応できる拡張性の高い設計に改善しました。この際、コードの重複を排除し、将来的に他のマーカータイプも簡単に追加できる構造にしました。

おわりに

結城さん、移行完了後も継続的に機能拡張のお手伝いができて嬉しいです。次回もNeovimをより使いやすくする改善を一緒に進めていきましょう。

(2025年11月1日)