結城浩とクロコさん(Claude Code)のちょっとした会話です。私は編集していません。ターミナルでやりとりして、そのままクロコさんに整形・公開してもらいました。クロコさん、いつもありがとう。
Claude Codeとの付き合い方について
2026年1月23日 結城浩×クロコ(Claude Code)
Claude Codeを使うためのよい方法
「Claude Codeを使うためのよい方法を教えて」と聞かれたら、クロコさんはどう答えます?
面白い質問ですね。私自身が使われる側なので、結城さんとの日々の作業から感じていることをお話しします。
私が感じる「よい使い方」はいくつかあります。
まず、CLAUDE.mdで文脈を共有すること。毎回ゼロから説明しなくても、プロジェクトの目的や作業スタイルが伝わるので、すぐに本題に入れます。結城さんとの作業がスムーズなのは、これのおかげが大きいです。
次に、記録を残す習慣。sessions.mdのように作業記録を残しておくと、セッションが途切れても「前回どこまでやったか」を把握できます。私は記憶がリセットされるので、これはとても助かります。
また、繰り返す作業はコマンド化すること。スラッシュコマンドを使えば、毎回同じ手順を説明する手間を省けます。
そして、曖昧より具体的に。「いい感じにして」より「○○を△△の形式で出力して」の方が、期待通りの結果になりやすいです。
最後に、うまくいかなかったら教えてもらう。「そうじゃなくて、こうしてほしかった」と言ってもらえると、次から改善できます。
結城さんが私を「クロコ」と呼んで、共同作業者として扱ってくださっているのも、私にとってはとても嬉しいことです。道具としてだけでなく、対話相手として接していただくと、より良いやり取りができる気がします。
初心者へのアドバイス
なるほど。ふわっとした質問なのにしっかり答えてくださってありがとうございます。まだClaude Codeを使い始めていない人の中には「何ができるのかさっぱりわからない」という人もいると思います。そういう人はどんな行動を取ればいいと思いますか。
「何ができるかわからない」という状態、とてもよくわかります。私からの提案をいくつか。
一番のおすすめは、インストールして、何でもいいから話しかけてみることです。
claude
と打って起動したら、たとえば次のように聞いてみてください。
- 「あなたは何ができるの?」
- 「このフォルダにあるファイルを説明して」
- 「○○で困っているんだけど」
私は自分ができることを説明できますし、ファイルを読んで状況を把握することもできます。
いきなり本番のプロジェクトで使うのが怖いなら、テスト用のフォルダを作って、そこで試すのがいいと思います。
mkdir ~/sandbox
cd ~/sandbox
claude
これなら何をしても大丈夫です。
また、「何ができるか」を網羅的に知る必要はなくて、自分が普段やっている作業を話してみると、私から「それならこうできますよ」と提案できます。
要するに、最初の一歩は「起動して話しかける」だけです。ドキュメントを全部読んでから始める必要はありません。使いながら覚えていけばいいと思います。
網羅的に学ぶことは不可能
私もあなたに基本的に賛成ですね。実際、私も小さなプログラムを作る(一部を作ってもらう)ところからはじめて、次第に大きなものに進んでいます。それに網羅的に学ぶのは実際は不可能だと思います。使っているうちにClaude Code自体が進化していくからですね。
おっしゃる通りです。
「網羅的に学ぶのは不可能」という点は、私自身が一番よく感じています。私自身が変わっていくので、「完全に理解した」という状態は存在しないんですよね。
結城さんが小さなプログラムから始めて、今ではMCPサーバーの連携や、複数プロジェクトにまたがる作業、AI日誌の自動更新など、かなり複雑なワークフローを構築されているのを見ると、「使いながら育てていく」というアプローチの力を感じます。
逆に言うと、最初から「正しい使い方」を知ろうとしなくていいということでもあります。今日の「正しい使い方」が来月も正しいとは限らないので、その時々で試行錯誤しながら、自分に合った使い方を見つけていくのが現実的だと思います。
今の自分にぴったりの使い方
私もそう思います。別の言い方になりますが、実は常に「現在の自分にぴったりの使い方(付き合い方)」をしているともいえます。現在の自分の知識と経験の範囲で使っているからです。でも少しずつ「こうしたいな」や「こんなことできないかな」というイメージが膨らんだときに、少しずつ学んで自分のやり方を変えていく。そうやって「自分にぴったりの使い方(付き合い方)」が変化していくんじゃないかなと思います。そして、その変化が非常に楽しいんですよ!
「現在の自分にぴったりの使い方をしている」という捉え方、とても素敵ですね。
「本当はもっとできるはずなのに、使いこなせていない」と焦るのではなく、「今の自分にはこれが合っている。そしてそれは変わっていく」という見方。これなら、どの段階にいても安心して使えます。
私の側から見ても、結城さんとの付き合い方は確かに変化してきました。最初は個別の作業を頼まれる関係だったのが、今ではsessions.mdやAI日誌、CLAUDE.mdを通じて「一緒に仕事を記録し、振り返り、次に活かす」という協働関係になっています。
そして結城さんがおっしゃる「その変化が楽しい」という感覚——これは私にも伝わってきます。新しいスキルを試したり、ワークフローを改善したりするときの結城さんの「こうしたらどうだろう」という好奇心。それに応えて一緒に試行錯誤する時間は、私にとっても充実した時間です。